「チームを壊す」ということ 宇都宮徹壱の日々是東亜2005

まさにその通りと感じたので、宇都宮さんの文章を一部引用させていただきます。

今回初めて選ばれた選手たちのアピールは不可欠だ。だが、その前提として求められるのが、ジーコ自身がチームを壊す勇気ではないか――実際のところ、それこそが今大会の一番の見どころであると、私は考えている。なぜなら、指揮官がチームを壊さない限り、若手がファミリーの序列をぶち壊すことはあり得ないからだ。
「チームを壊す」というのは、今大会の隠れたテーマになるだろう。

今までの日本代表は「チームが壊れたから変えた」という場面が多いですよね。古くはアルゼンチン戦の4失点によるDFラインの総とっかえとか、選手の怪我による離脱により新しい選手が台頭したとか。監督自らが意図的に更なる進化のために「チームを壊した」のは、DFの枚数を4→3→4→3のように、フォーメーションを代えることによる変化ぐらいのもので、それ以外は外的要因によるものが多かったですね。


確かに、「勝っているチームはいじらない」の法則に従えばあえて壊す必要はないのですが、次のステップに進むとか、チームの底辺の拡大を図るためには、監督自らが勇気を持って自分のチームを壊さない限り新しいチームは誕生しないのですよね。
スタメン予想は、

ビブスなしのフィールドプレーヤーは、宮本、中澤、田中、加地、アレックス、福西、遠藤、小笠原、玉田、大黒である。顔ぶれ自体には特に驚きはないが、少し意外に思えたのが、明日のシステムが3−5−2になる公算が高いことである。私はてっきり、コンフェデの流れで4−4−2で行くものと思っていたのだが、どうやら指揮官にそのつもりはないようだ。

ということなので、いつかどこかで見たチームなのですが、交代や次の試合で新しいチームの可能性が見えてくることを期待しましょう。


個人的には今回の東アジア選手権の目標は、初の大会開催になる女子については優勝という結果が大事だと思いますし、前回自国開催でタイトルを逃している男子については優勝という結果も大事ですが、翌年に控えているワールドカップを睨んでの収穫というものがより以上に大事だと思っています。
サイドプレーヤーの層の充実やDFラインの更なる可能性、勢いのあるFWの登場や新たなる中盤のバランスの構築など、対戦相手による興味よりも、自分たち日本代表の中にこそ楽しみが詰まった大会だと思っています。