浦和 - 神戸

NHK-BSやスカパーで何試合か生中継している試合のどれを見ようかと思ったのですが、神戸の勝ち点が気になるのでこの試合を”ながら見”しつつ、ネットでのスコア速報に一喜一憂しておりました。
神戸は決して嫌いなチームではないのですが、今日の試合で神戸が勝っちゃったりして、ヴェルディが負けちゃったりすると最下位が入れ替わっちゃったりするので、非常に不純な気持ちで試合を見ていました。しかしそんな私の意に反して、神戸が見事に先制します。神戸の試合を久しぶりに見たのですが、何だかやることが整理されていて、選手皆の気持ちがひとつの方向に向かって、迷いなく戦っているように見えました。人数をかけて守備を固め、数少ないチャンスを攻撃の選手の頑張りでモノにする。特に初めて見たイヴォ選手の頑張りには感心しました。中央で得点を獲りそうな気配はありませんが、サイドに開いてボールをキープし、時には勝負を仕掛けてサイドをえぐり、豊富な運動量で人数の少ない神戸の攻撃を支えていましたね。


対する浦和は中盤に長谷部選手を欠いているせいか、前半はボールが効果的に縦に入らず、動くのは横パスばかり。悪い時のヴェルディを見ているかのようでした。これはハーフタイムで選手交代をしないとボールや人の動きが活性化しないだろうと思っていましたが、案の定ブッフバルト監督も後半頭から三都主選手に代えて岡野選手、酒井選手に代えて山田暢久選手を投入してきます。競り合いに勝てなくても積極的に縦への勝負をしかける岡野選手の頑張りにつられて浦和の攻撃も活性化し、51分には永井選手の同点ゴールが生まれましたが、この得点も右の岡野選手からのクロスに永井選手が飛び込んだものでした。


しかしホッとしたのもつかの間、神戸が三浦アツ選手のスーパーFKであっという間に勝ち越します。これが56分で、74分には日本平で得点が動き清水が同点とし、暫定ですがヴェルディが最下位に。じりじりしながら中継とネット速報を見ていましたが88分にヴェルディが勝ち越して暫定最下位を脱出、直後に浦和も追いついて、大分と柏が引き分けたこともあり、ヴェルディが16位に浮上しました。


話が逸れてしまいましたが、浦和の2度目の同点弾もポンテ選手が右からボールを持ち込み、やや外側でフリーになっていた岡野選手へパス、岡野選手は足元で少しタメてから寄せてきた神戸の2人のDFの間を狙って浮かせたパスでポンテ選手へ戻し、それを見事にポンテ選手がダイレクトで決めました。この場面でもボールを持ちすぎないポンテ選手と岡野選手の良さが最高にうまくマッチした得点でした。特に浮かせたオサレなパスを通した岡野選手にはビックリしました。まるで小野選手のプレーかと思いましたよ。さすがにスピード競争では段々と勝てなくなりましたが、このような貴重なベテランが交代で出てくる浦和は強いですね。


ベテランといえば神戸の三浦アツ選手もあの距離のFKを見事に左上隅の”ここしかない”場所に決めるキックは凄いです。攻撃の回数は浦和に対して神戸が少なくなるのはどうしようもない事実ですから、その数少ないチャンスで三浦アツ選手のような特別なキックを持っている選手は心強いですね。今日は諸般の事情で神戸を素直に応援できる状況ではありませんでしたが、チームの迷いが消えて戦っている今の神戸は怖い存在になりそうです。