ジーコが語る アジア最終予選  その2

アウェイ イラン戦について
イラン代表についてはアジアカップでバランスを取り戻したチームだったが、最終予選の初戦バーレーン戦ではあまり良くなかった。一次予選でヨルダンに負けたりした後にそれを乗り越えたので、チームが大きく成長したのだと思う。質の高い選手がたくさんいる。カリミ、ダエイ、レザリはそうだ。監督の采配もすばらしい。日本とイランはグループの2強だ。しかし、日本にとってのライバルはイランではなく、バーレーン北朝鮮だった。試合をやる限りは点を取って勝ちたいが、北朝鮮バーレーンには絶対に勝たなければならなかったが、イランには勝っても負けてもあまり重要ではなかった。


三都主田中誠が出場停止だったが、)三都主の出場停止は三浦アツが埋めてくれるが、システム変更は田中の出場停止が痛かった。田中の出場停止と宮本と中澤のコンビネーションが良かったから4バックにした。中盤も4人、中田が右で、中村、小野、福西。次の試合の事も考えていてこのシステムにした。バーレーン戦でもこのシステムで戦うことを想定していた。

試合のダイジェストVTRです。福西のボレーは見事ですね。


追いついた後、中村が聞いて来たがそのままやっていいと答えた。中村が「このままやっていいのか」と聞いてきたので、「そうだよ、2点目を取りに行こう」と答えた。選手が聞きに来ることは良くあることだが、普段ゴールに向かってくタイプの中村が聞きに来た事にはちょっと驚いた。
(負けたときに選手の落胆はあったか)チームは勝ち続けると勝つことが当たり前になって、負けることがショックになる。かつての日本は試合に負けることに慣れていて、悔しがることをしなかった。でも、今の日本代表は違う。彼らは勝ち続けることを知り、負ける悔しさを覚えたのです。自分も選手時代はそのような気持ちでやっていた。自分は負けを認める選手は嫌いだ。