セルティック - キルマーノック

ロイ・キーン選手が加入して初のリーグ戦ということで期待して見ていたのですが、開始3分で中村選手がやってくれましたね。FKのポイントがペナルティエリアやや外側のゴールに向かって少し右側という絶好のポジションだったので、蹴る前から入るような予感がして見ていました。問題は右足のキッカーもスタンバイしていたので、中村選手が蹴らしてもらえるかどうかだと心配していましたが、短い助走から放たれたボールは綺麗な弧を描いてゴール右上墨に吸い込まれていきました。素晴らしい。


そのプレー以外にも、パスのつなぎの中で頻繁にボールに触れるので、中村選手はセルティックでサッカーをやっていて本当に楽しいだろうなと思いながら見ていました。イタリアでプレーしていた頃は、チームの目的が残留であることやプレースタイルなどから、ボールが中村選手の頭上を飛び越えていく場面が非常に多かったのでストレスも溜まったでしょうね。ですが今のセルティックは中盤や前線は丁寧に短いパスをつないで攻めていくし、チームメイトも中村選手が視界に入れば積極的にボールを預けてくれるし、気持ちよくサッカーできているでしょうね。サイドで手詰まりになって、DFからGKに下げた時だけは前線に大きく蹴りこんでしまいますが、それ以外はこれでもかというくらい短いパスをつないでいきますし。またポジションも基本は右サイドながら、プレーの中で自由に流れることを認めてもらっているようなので、チームに対する不満など見つからないでしょうね。マンオブザマッチにも選ばれてたようです。


その中村選手の感想をFWのハートソン選手に聞いて見たいです。ハートソン選手も様々なタイプのパッサーからのパスを受けてきたと思うのですが、中村選手が繰り出すパスの質や種類やタイミングについて、他の選手からのパスに比べてどう感じているのかを聞いて見たい。どんな感想を語ってくれるのでしょうか。


ブラジルではサッカーが下手な人のことを表現するのに「日本人のようだ」と言うようですが、中村選手のおかげでスコットランドでは、少なくともセルティックパークではサッカーの上手い人を表現するのに「日本人のようだ」と言われる日が来るかもしれませんね。残念ながら日本に帰ることになってしまった小野選手ですが、もし中村選手に続いてスコットランドでプレーすることがあったなら、スコットランドでは「日本人のようだ」はサッカーが上手いことの例えで定着すると思うのですが。でも、そんなことが実現したら、「他の日本人はこの2人ほど上手くないんだよ」ということを説明しなければいけないかもしれませんね。