豪雪 山里を襲う

NHKスペシャルの『豪雪 山里を襲う』を見ました。録画して見ていたのですが、切なくなって最後まで見る前に再生を止めてしまいました。
高齢のお年寄りの1人暮らしで、雪下ろしもままならない。でも、本当に山里を襲っているのは豪雪ではなくて、高齢化と過疎化の2つが同時に襲っているのであって、今年の豪雪はその問題を深く抉り出したに過ぎない。時代の流れとともに、人の住む場所や集落は変わっていくのかもしれないけれど、過疎化の原因には林業の衰退などの産業の変化よりも人々の意識の変化の方が大きいような気がしてなりません。


日本の各地から東京などの大都市に人が移動するのと同じように、各都道府県内でも山間部から平野部に人が移住していく。それは先ほど書いたような産業の変化よりも、豊かな生活や便利な生活に人が惹かれていくという意識の変化の方が大きいのかなと考えてしまいます。山間部の集落で仕事がないのは分かりますが、仕事のために住む場所をも変えてしまうのか、親や家族と同居するなかで、何らかの方法で生きていく道を選ぶのか。
親と同居していない私が偉そうに言えることは何もありませんが、戦後の日本社会が経済的、金銭的に得たものの変わりに失ってしまったものが問題の根底にあるのではないか、そんなことを考えてしまいました。