大宮 - 横浜FM

helguera2006-04-08

駒場スタジアムに行ってきました。
大宮のホームスタジアムである大宮公園サッカー場は改修工事中ということで、来シーズンの途中まで使えないそうです。駒場は浦和の試合で過去に何度も行っていますが、大宮の試合で行くと違和感がありますね。特にアウェイ席が出島限定の浦和戦に対し、大宮の試合ではバックスタンド中央付近まである駒場というのは、どうも何かが違う気がします。
スタジアムに向かう途中は雨が降ったり雲が濃くなったりしていましたが、試合が始まる頃には抜けるような青空になり、少し肌寒い風は吹いているものの絶好のサッカー日和でキックオフです。


試合については、昨シーズンまでの守ってカウンターを狙うサッカーから脱しようとしている大宮にとって会心の勝利でしたね。スタメンのFWを森田、桜井選手というコンビにして、中盤のボールポゼッションを高めた後にFWにボールをつなぐ。引いてきて組み立てに参加する桜井選手と前線に張ってポストになろうとする森田選手。残念ながら森田選手が競り合ったほとんどは横浜ボールになってしまいましたが、それでもマルティネス選手を前線においているときよりは中盤の選手の特徴とマッチしていると思います。


試合開始から積極的に横浜が大宮を押し込むのかと思いましたが、両者拮抗した展開で推移しました。その中でも何度か横浜にフリーでシュートをするチャンスが訪れましたが、決め切れませんでした。そんな横浜が先制することができずにいた前半の32分、大宮が短いパスをつないで横浜を押し込んで、ボールを持った小林大選手がペネルティエリアの左角から中央にフリーでいる桜井選手にパスを送り、桜井選手が余裕を持って放ったシュートは横浜のDFに当りコースが変わって、横っ飛びをする榎本選手の上を通過してゴールに吸い込まれました。昨年までのイメージだと横浜を押し込んで大宮がシュートを放つなどとは想像できませんでした。守って守ってカウンターで一刺しで相手を沈めるサッカーからの脱却が順調に進んでいるのか、それとも横浜のプレスが弱かったのか。
しかし大宮のリードも束の間、5分後には横浜に追いつかれてしまいます。横浜のセットプレーを一度は跳ね返したもののもう一度放り込まれ、久保にズン。何だか、あっさりと同点になりました。


後半は横浜が大宮を押し込む時間が続きましたが、なかなかシュートを打てません。今日はメインスタンド1F中央付近に座っていたのですが、後半の前半の時間帯はほとんど右側の方で試合が行われているような状況でした。大宮がクリアをしても横浜に拾われて波状攻撃を受ける。大宮の森田選手は1人でボールをキープする力がないので、大宮の守備陣が押し上げる時間を稼げませんでした。
そんな展開を嫌ったのか、大宮は後半の25分に疲れの見えてきた桜井選手を下げ、怪我が癒えてきた吉原選手を投入します。これで少し流れが変わりました。さらに大宮は立て続けに4バックのセンターである奥野選手を下げて同じポジションに冨田選手を投入しました。同点で守備固めという場面でもないし「怪我かな」とも思ったのですが、その後の冨田選手のプレーを見ていると”引いて守る”のではなく、積極的に”前に相手を攻めながら守る”というような指示をされていたのでしょうか。積極的に横浜のパスを前に出ながらインターセプトしていました。


そんな選手交代で流れが変わりかけていた後半の31分、カウンター気味に攻めあがった大宮の攻撃が勝ち越し点につながりました。中央でボールを前に運ぶ吉原選手の左側を森田選手が追い越しました。その時、私の席の近くから掛かった声が、『森田には出すな〜!!』という声でした。その声が聞こえたわけではないと思いますが、吉原選手は右後方から追いかけてきた小林大選手に落としました。それを小林選手が右足でズバーンと目の覚めるようなミドルシュートを決め、大宮が決勝点を手にしました。
勝ち越されて以降、横浜も矢継ぎ早に選手交代をして攻撃を仕掛けますが、大宮も攻撃的な小林大選手を下げて守備的な斉藤選手を投入し、守りに入った大宮の守備を最後まで崩すことは出来ませんでした。


お昼過ぎに雨が降って雷も鳴るかもしれないと言われていた今日の天気予報ですが、幸いにもスタジアム周辺は雨がぱらついただけで良い天気でした。後半には少し風向きが変わったのか、メインスタンド後方にある公園から風に乗って流れてきた桜の花びらが少しだけメインスタンドを舞うという、何とも言えない春のスタジアムの雰囲気でした。緑のピッチと抜けるような青空とささやかに舞う白い桜の花びら。試合はともかく、良いサッカー日和でした。