俺がディシプリンだっ!!

こちらの文章を読んだ後、ふと昨夜ふたたび見たヴェルディのドキュメント番組『王者の魂よ 再び 〜東京ヴェルディ ラモス監督〜』の中でのラモスの言葉が思い出されました。
ディシプリン 大池だより


ちょっとうろ覚えなのですが、こんな感じだったと思います。
2月のグアム合宿の守備練習の中で、ラモス監督はDFも中盤もタイトに相手に付きまとい、中盤からゴール前まで相手を自由にさせない粘着力のある守備の構築を目指していました。しかし、選手達がうまくいかない中で自分達で話し合い、DF(上村)は最終ラインからの主張を、MF(金澤)は中盤からの主張をして、話がまとまらない。そこでラモスがキレて、

おまえらの自由にはさせないよ。お前らのやり方なんて認めない。俺の言っているやり方が間違っていると証明されない限り、俺のやり方でやってもらう。それが気に入らないなら出て行ってもらって構わないよ。
お前らのやり方が合っているのなら降格なんかしなかったし、(他のクラブを出て)ここでプレーしているはずがない。だから、俺のやり方でやってもらう。

(ラモス、持っていたボールを思い切り横に蹴り出す…)


言葉は厳しいですが、寄せ集めの選手でチームを作らなければいけない中で短期間に守備戦術を構築するために、共通理解としてのラモスディシプリンなるものを選手にやらせたかったのでしょうね。それを共通理解と言ってもいいし、組織的な守備と言ってもいいし、チームの基本と言ってもいいのですが、とにかく選手全員の志向を同じ方向に向かせてまずは基礎を作る。あくまで基礎があった上での応用であって、最初から応用(≒ 自由 ≒ 自分勝手)は認めないよ、ということなのでしょう。
ラモスの口からは「ディシプリン」などという言葉は出てきませんでしたが、言いたいことは近いのかな、などと考えてしまいました。


ここからは余談になりますが、この番組を見て、選手時代のラモスと監督としてのラモスの違いに何とも言えないものを感じました。日本代表時代に当時のオフト監督が指笛で練習中のプレーを止めて注意を与えることに対して、「俺達は犬じゃないんだよ」という様なニュアンスの発言があったり、ヴェルディレオン監督が来たときに、「あんな監督とはやれない」と言って出て行ってしまったりとか。
でもこの番組を見て、新人監督だけどラモスなら安心できるという自信もわいたのですけどね。