甲府 - 磐田

helguera2006-04-12

小瀬スポーツ公園陸上競技場に行ってきました。
何とも皮肉なもので時間が取れる日はヴェルディが試合をしていなくて、ヴェルディの試合がある日は時間が自由にならない。今日のナビスコでは家族が応援する大宮の試合もなくて、さてどこに行こうと考えた時に、フクアリ、鹿島スタジアムではなく、甲府の試合を選びました。理由は、不純なものですけどね。


さて、甲府駅から車で競技場に向かう時に、ジュビロ磐田のチームバスと一緒になりました。特別に磐田サポでもないのですが、それでも選手たちの乗ったバスが隣に並ぶとワクワクしてしまいますね。甲府駅からは10分も走ることなく競技場に着きました。競技場に隣接する駐車場に車を止められるし(2時間前だった)、駐車場は無料だし、埼玉からは遠いけれど車で行くには嬉しい競技場です。
車を止めて荷物を持って駐車場を歩いていると、信号で後になった磐田のチームバスも到着しました。残念ながら選手が降りる場面には間に合いませんでしたが、今度は甲府のチームバスが到着しました。磐田のバスはチームカラーに塗装された専用バスですが、甲府のバスは観光バスよりも一回り小さい路線バスを借りて使っているようなバスでした。バスの設備なら磐田の圧勝でした。


スタジアムは陸上競技場なので見やすさはそれなりでしかありませんが、季節的にスタジアム周辺に桜が咲いていたことと、試合前に地元FM局のDJが観客を煽るのが面白くて面白くて、好印象となりました。特にスタジアムDJは埼玉で生活する私には名前も存在も分かりませんでしたが、とにかく煽る煽る。『サッカーは好きですか〜!!!』と問いかけて盛り上げた後に、『ヴァンフォーレ甲府は好きですか〜!!!』と続き、反応が少ないと『声が小さ〜〜い!!』と怒る。選手が練習から引き上げる時も『拍手で迎えましょう』とか、今まで訪れたスタジアムの中で一番元気なDJの方でした。
また試合開始前にボールボーイを紹介するのはどこでもやりますが、救急隊を紹介し、なおかつ担架に入っているスポンサー名を見せるために担架の広告面を客席に向けてピッチを半周するパフォーマンスも新鮮でした。最初は何で担架を持って走っているのか分からなかったのですが、担架が私がいたバックスタンドに面したときに理解しました。現在はJ1で戦っていますが、ほんの数年前はクラブの存続も危ぶまれた状況を経験している訳ですから、スポンサーを大切にする姿勢は他のクラブの比ではないのでしょうね。


試合については、前半は眠い展開でした。前半13分の磐田の船谷選手の得点は、逆サイドからの長いクロスを落ち着いて止めて、相手を交わしてシュートという見事なものでした。が、それ以外の場面では磐田もボールを前に運べないし、甲府についてはパスが直接タッチラインを割ることが何度あったのだろう、数えきれないほどでした。特に磐田のプレッシャーがきつい訳でもなく、ノープレッシャーでもパスの出し手と受け手の意図が通じていなくて、動きが逆になってのパスミスのオンパレードですから、眠かった。両チームともリーグ戦の谷間のカップ戦ですからメンバーを落としているのも原因でしょうが、それでもひどかった。


さすがに後半は監督に激を飛ばされたのか、ようやく試合が動くようになりました。甲府の後半4分の同点弾はセットプレーからのものでしたが、それ以降は圧倒的に甲府がボールを支配し、どちらがかつて強豪チームだったのか分からない感じでした。甲府が優勢に進めるものの得点は動かず、後半20分から30分にかけて両チームとも選手交代でさらにペースアップを量りました。しかし、選手交代の効果に即効性があったのは、甲府でした。
足をつった選手に代えて林健太郎選手を投入し、さらにバレー選手を投入して1−1で膠着した試合を動かしに来た甲府でしたが、磐田を押し込んでペナルティエリアの外側でボールを動かし、ボランチの位置から上がってきた林健太郎が後方からグラウンダーの見事なミドルシュートを決めました。直前のリーグ戦では大宮の桜井と小林大が得点する場面を見たし、今日は林健太郎。嬉しいような、なぜその得点をヴェルディ時代に決めなかったのか恨めしいような、複雑な心境でした。


ただ、これで攻めるしかなくなった磐田が、後半のロスタイムに左サイドを突破しクロス。これをニアサイドに飛び込んだカレン選手に代わって出場した西野選手が決めて同点に追いついて試合が終わりました。終了間際に波状攻撃をかけていた磐田に対し集中した守備で跳ね返していた甲府でしたが、この得点の場面ではサイドを突破された瞬間にはゴール前ニアサイドに磐田の白いユニフォームが見えていたので、次のクロスを予測して先に有利な場所に動き出していた西野選手を褒めるべきなのでしょうね。また得点には絡みませんでしたが、磐田の太田選手の惜しみない運動量も印象に残りました。他の選手や試合については、またの機会に(笑)。


ロスタイムの同点弾で引分けに持ち込んだ磐田でしたが、果たして追いついたことが良かったのかどうか。考えすぎかもしれませんが、ずっと成績が出なければ監督解任も考慮に入ると思うのですが、試合内容が悪いなりに時々勝ち点という結果が出てしまうと、根本的な要因が解決されないまま無為に時間が過ぎていってしまうのではないか、そんなことを考えてしまいました。リードされている情況の中で気持ちばかりが空回りして、例えばセットプレーの時に素早いリスタートをしても受け手が気がついていないとか、そんなちょっとしたチームのバラバラ感というのは昨年のヴェルディにも感じた部分なのですが、先日のFC東京戦などはそんな場面も見られたので余計に気になります。まあ、余計なお世話かもしれないのですけれど。


試合についてはこれくらいで、後は今日甲府に行った理由についてですが、”ほうとう”が食べたかったのですよ。もちろん地元埼玉でも食べられる店はあるのですが、無性に甲府小作の”ほうとう”が食べたくなってしまったので、ちょうど時間ができたことを幸いに甲府に向かいました。
行きは秩父を通り、大滝温泉で温泉に入り、甲府の街がピンク色に染まる桃の花を見つつ一般道で5時間かけて甲府に向かいました。帰りはさすがに高速道路を使ったのですが、2時間半で埼玉に帰り着きました。道路が順調だったこともあるのですが、時間的には国立競技場から帰ってくるのとそんなに変わらないのは驚きでした。首都高が渋滞してしまうと、時間が読めなくなってしまうのが辛いところですが。