仙台戦後の雑感

あまりにもショックな負け方だったので、一晩PCを立ち上げませんでした。ある程度予想された結果ではあったのですが、それでも現実として目の前に結果を突きつけられると凹みます。


シーズン前に今年から初めて参戦するJ2の勢力分布を考えた時に、昇格本命は昨年非常に悔しい思いをした仙台と柏だろうと思っていました。この2チームは監督交代をしたわけですが、就任した新監督は経験も豊富である程度チーム作りが計算できそうな監督ですし、きちんとしたチームを作るのだろうと。
そして昇格争いの対抗として考えたのがヴェルディと神戸。こちらの新監督は名前に馴染みはあるものの、クラブの体質やら様々な状況から昇格本命までには思えないけれど、それでもそこそこやってくるだろうと。


一方、草津や徳島や愛媛の新興勢力は、昨年よりは修正向上してくるだろうとは思っていましたが、昇格争いというところではなく敢闘賞狙いかなと。ただし、それでも勝ち点を銀行のように融資してくれる柔なチームはないだろうと思っていました。
また、札幌、山形、水戸、横浜FC、湘南、鳥栖については、正直つかめませんでした。大宮がJ2にいた時代は比較的J2の試合も生で見ていましたが、昨シーズンは大宮がJ1昇格を果たしてしまいJ2を見る機会がほとんどなくなってしまったので、昇格対抗グループに加わるのか、それとも敢闘賞グループに加わるのか、どっちなのだろうなと。
で、10節(10試合もしくは9試合)を消化した段階で、横浜FCと札幌が上位に上がってきていますが、本命、対抗の予想はある程度順位と合致しているな、と。


ヴェルディと柏とのコーチ監督の入れ替わりなどの因縁と、ヴェルディと仙台との都並さんの動きに伴う因縁。まあ、因縁と言うほどのことでもないと思いますが、それでも私が昇格の本命だと思っているのが柏と仙台なわけで、昨夜が終わってヴェルディがこの2チームと対戦して2敗という結果が出たわけです。もちろんそれぞれ4回も対戦する長いシーズンですから、これからの顔合わせの3試合で十分取り戻すチャンスはあるのですが、それでも特に仙台との力の差、特に守備の完成度の差が予想以上に大きかったことが結構ショックでした。


1失点目の場面の「下がりすぎずアタックにいけ」ということはラモス監督も指摘しています。

(前半の失点は)集中が切れたからというわけではない。ポジショニングが悪かっただけ。戸川がパッと前へ出ていれば、そんなに問題にはならなかった。(あの場面で戸川は)下がってしまったが、下がることはなかった。


が、もっと重症だと思うのが相手を捕まえる気があるのかないのか分からないDFラインの対応です。2失点目の場面ではボルジェス選手の動きを左SBの青葉選手もCBの萩村選手もまったく見ていない。ボール方向だけを見ていてお互いの間に入り込んでいる選手を感じていないし、注意をしていない。言い方を変えればまったく周囲が見えていないDFというのは、「下がらずにアタックにいけ」という部分の修正よりも重症だし、修正に長い時間がかかるのだろうなと思うと余計に気が重い。ユース世代の選手に指導するわけではないですから、余計に時間がかかるかなと思うと、非常に気が重い。高木義成選手のファインセーブに救われましたが、3失点目になりかねない場面でも同じようなルーズなマークがありました。失点の場面だけに特別に起こった現象ではなく、他の場面でもそうだし草津戦でも起きている。順位的に下位にいるチームのFWなら外すかもしれないシュートも、仙台クラスのFWなら外さない。
次のアウェイ神戸戦までに残された時間は少なく、それまでに選手の成長は難しい。苦しい戦いが続きそうです。


しかし、そんな仙台戦の中でも明るい部分もありました。初出場の特別指定選手の塗師選手ですが、いや、良い選手じゃないですか。あれぐらいのファイティングスピリットと粘着力のある守備は期待が持てます。これからも出場機会があると思うので非常に楽しみな選手です。
また廣山選手の再三の突破もヴェルディの単調になりがちな攻撃にアクセントをつけているように思えました。スタメンで見たい選手です。