G大阪 - 川崎

週の途中でナビスコカップを戦い、延長120分を戦った挙句にショックな形で敗れている今週の川崎ですから、先制点を取られたら厳しいなとは思っていたのですが、まさか前半25分という早い時間で退場者を出すとは…。


退場になる直前のジュニーニョに対する執拗なマークがファールにならずにG大阪ボールになったことで、マギヌン選手は頭に血が上ってしまったのでしょうね。感情としては同情できるのですが、チームの置かれている状況を考えると最悪のプレーでした。どちらを応援しているわけでもない立場で見ていても、見た瞬間に「赤だな……」と思ったプレーでしたから。疑惑の入り込む余地のない、完全に危険なプレーでした。両足裏を見せたタックルを受けた加地選手が大きな怪我をしなくて良かったです。
そして1人退場のショックが癒える間もない前半の30分になる前に、今度はチーム内得点王のジュニーニョ 選手が怪我で交代。この時点で川崎にはさらに苦しい戦いになってしまいました。


後はもう、ただでさえ攻撃力が高いG大阪がいつ得点するのかということが試合の焦点になってしまいました。G大阪のミドルシュートに対し、GKがこぼす前から動き始めて詰めていた播戸選手が見事にこぼれ球を押し込んで先制し、後半開始直後にも追加点を挙げて駄目押しをしてしまいました。この2失点目は、川崎の森選手の自陣ゴール前での不用意なバックパスに対し、対応できなかった味方選手がG大阪に渡してしまうという、非常に残念な追加点でした。
後はG大阪の一方的な試合になってしまいましたが、2点のリードがあっても、攻撃でも守備でも手を抜かないG大阪は本当に強いと感じました。G大阪の選手たちが直接戦っているのは相手チームですが、試合が決りかけても手を抜かないのは、やはりチーム内での競争が激しく、少しでも手を抜くと試合に出られなくなるかもしれないという厳しさなのでしょうね。この試合でも得点した播戸選手でさえ他の選手の怪我で掴んだチャンスをものにしたわけですしね。


今日は昼間の浦和vs清水の試合もテレビで見ていました。現在の上位4チームをテレビとはいえ一日で見たのですが、選手層や全員攻撃全員守備から来る選手の勢いなど、勝ち点差は僅差ながらもG大阪が頭一つ強さでは抜け出しているように感じました。もちろん浦和だって試合に勝っているのですが、以前はもう少し得点力というか破壊力に迫力があったような…。昨年までワシントン選手が所属していたチームの試合を多数見てきたので、ワシントン選手個人の得点能力の高さとワシントン依存症というのが、チームにとっては諸刃の剣となってしまう危険性があることが分っているだけに、何となく攻撃が重く感じる浦和は心配です。「心配です」って、浦和が心配されるような順位ではないことは分っているのですが、G大阪の全員攻撃を見ると、攻撃の前への勢いの差を感じてしまったもので。