前日監督会見

相変わらず禅問答のような会見ですが、それでも公式戦前よりは説明やヒントが含まれているような。
ガーナ戦前日 オシム監督会見 スポナビ

対戦相手を決めるにあたり、ある程度強いチームとやりたいという希望を申し上げておいた。つまりいい試合で、負けても恥ずかしくない相手。同時に現在の日本の力を試すことができるチーム。つまりすべての選手が欧州でプレーしているような、そういう代表チームだ。しかも発展途上でまだ伸びしろのあるチーム。そういう相手と試合することによって、日本の選手たちのクレバーさ、危険さをはっきりさせられるかどうか、そういうものを測れるチャンスということで、そういう試合にしたいと思う。いろいろ候補が挙がったが、簡単に勝てる相手では意味がない。

『苦戦希望』ではありませんが、強い相手に苦戦することによって、今までのアジア杯予選では見えてこなかったものを見極めたいということでしょうか。フランスやアルゼンチンほど強すぎると日本のプレーをさせてもらえませんが、ある程度は自分たちのプレーができて、なおかつ好き勝手には自分たちのプレーができない、そんな強さのイメージかな。

――DFのけが人が出たということで、今野をその位置で練習させていた。彼はボランチの選手だがセンターバックもできると考えているのか?

 今野がどういうプレーヤーなのかは私も知っているつもりだが、トレーニングはトレーニング、試合は試合、そういうふうにご理解いただきたい。それから負傷者に代わる問題はデリケートであるということ。対戦相手のガーナは大変足の速い選手がいる。だから、いろんなオプションの中で何を優先させるかが問題になる。率直に申し上げて、青山と山口を招集したが、彼らが決して足の速い選手ではないことは、皆さんもご承知のとおりだろう。彼らと比べて今野がどうなのか、練習で試してみてもいいだろう?

ボリバレントな選手を好むと言うより、オシム監督の頭の中にはGKでさえ専門職ではないのかもしれません。それぞれの選手に主な役割はあるけれど、それはボールが自分たちにあるかあいてにあるかで、守備が必要か攻撃が必要かで瞬時に役割というものは切り替わるもの。それはこちらの質問でも垣間見えそうです。

――相手のDFに攻撃的な選手がいるということで、今日の練習で巻に相手の守備陣を上がらせないような指示をしていたようだが、格上の相手と対戦するということで前線からのケアが重要であると考えているのか?

 確かに今日の練習中にそういう指示は出した。だが、それは特別なことではないし、私が発明したことでもない。相手が4バックか3バックかによっていろんなやり方があるわけだが、大事なことは、これは巻だけではなく、我那覇にも佐藤寿人にも言えることだが、チームのほかのメンバーがどうしたらプレーがしやすくなるか、考えてプレーをしろと指示した。特別なことではない。それから現在のサッカーは、ボールを失った瞬間からディフェンスが始まる。つまりFWの選手がボールを取られたら、最初にDFにならなければならない。そういうことを確認していた。


やはり、今日は面白い試合になりそうだ。


そして対戦相手の監督会見にも面白そうな話題が。
試合前日 ガーナ代表クロード・ルロワ監督会見 スポナビ

――オシム監督との関係は?

 ずいぶん古くからの友人だ。彼はだいたい同じ時期にフランスでプレーしていた。彼はストラスブールで、私はスダンでプレーしていた。また、私がカメルーンで監督をしていたときに、1カ月くらい彼に研修をやってもらったことがある。それはずいぶん前の話だが、最近では、私が上海で監督をしている時に、オシム監督がジェフ千葉の監督で、韓国でトーナメントがあり試合をした。それは2、3年前のことで、彼が日本を、私がガーナを率いて試合をすることになるとは思わなかった。
 彼は比類のない才能に恵まれた選手だった。また、礼儀正しい人間だった。戦術という意味で、彼は素晴らしい才能を持っていて尊敬している。

やはり昔から戦術オタクだったのか(笑)。