ガーナ戦後監督会見

helguera2006-10-05

攻撃的か守備的か、それは相手があることですからねぇ。


ガーナ戦後 オシム監督会見 スポナビ

――3トップで攻撃的だと言ったが、私には相手のDFに対処するマンツーマンのような守備的に見えた。ホームでもっと攻撃的にやろうという考えはなかったのか?

 どういう印象を持たれたかは自由だが、先発メンバーを見れば守備的ではなかったことがお分かりいただけると思う。もし守備的にいくというのなら、佐藤勇人田中隼磨という選手を起用しただろうし、1トップにすることもできた。サイドについて言えば、現代サッカーでは攻撃も守備も両方できなければならない。
(中略)
これは選手によく伝わるように書いていただきたいのだが、攻撃も守備も両方できる選手でなければ、その選手の未来は短い。それが現代のサッカーのトレンドだ。だから山岸智であろうが、駒野であろうが、佐藤寿人であろうが、誰が、どの名前が重要なのではない。サッカーでは、そこでチャンスがあるか、スペースがあるか、ピンチなのか、相手がどのディスタンス(距離)で迫っているのか、ということに素早く反応して攻撃したり守備をしたり、そういう素早い切り替えができないといけない。そういう点を見ていただきたかったのだ。

なかなかユニークな質問ですが、それがオシムさんのコンセプトというか、考え方の基本を引き出しているのだから面白いです。基本的なタスクは各自にあるにしろ、結局は全選手がそのポジションにおいて守備の時は守備をしなければいけないし、攻撃時には参加しなければいけない。攻撃のキーマンだから守備をしなくても許されるということもないし、DFだからパスが下手でもしょうがないという諦めはない。チャンスには攻め、ピンチには守る。派手さはなくても、マジメな選手を選ぶのでしょうね。
今さら言ってもしょうがありませんが、中田ヒデ選手が現役を続けていたら、オシム監督はどのように使ったのだろう…、という疑問には永久に答えが出ないことになってしまったのが残念です。

――ワイドにピッチを使うことにチャレンジしたと思う。オートマティズムをどう評価するか

 結婚して40年になるのだが、まだ家内との間にオートマティズムがない(笑)。それなのに、選手との間にわずか数回だけ練習をしているだけで、どうしてオートマティズムができると思うのか。3日間で数回の練習だけで、オートマティズムが生まれるだろうか。しかし、オートマティズムなしでいい試合ができるわけでもない。そのためには、選手たちがもっと頻繁に集まって、同じトレーニングをしなければならないだろう。今日のように、5人の選手がみんなクラブが違うという場合、すぐにオートマティズムが生まれるのなら、今ごろはJリーグでプレーしていないだろう。

きついなぁ。家庭内オートマティズムなど、何年暮らしても望むべくもない(笑)。
冗談はともかく、結局のところ時間との競争というか戦いになるわけで、許す時間の中で集められる選手の問題、集められた選手の中で練習に割ける時間の問題。ある程度オシム監督の考え方を理解した日本代表のグループを作るまで、あとどれくらいの時間がかかるのでしょう。それができれば、そこに海外に所属する選手をピースとして当てはめていけるような気がするのですが。