西表島へ

helguera2007-01-10

ホテルをチェックアウトして離島桟橋に向かいます。
特に何時の船に乗るとか決めていなかったので、桟橋に着いたのは西表島行きの船が出たすぐ後でした。まあ、特別急ぐ旅でもないので、そのまま桟橋で1時間近く待っていましたが、その間に団体ツアーの船が出ること出ること。1台のバスに1隻の船という感じで、石垣島から様々な離島に向かうのでしょう。乗客の荷物の大きさを見ると日帰りのツアーがほとんどのようでしたが、せっかくの離島なのにもったいないですね。私なら1週間とか2週間ぐらい離島をまわりたいのに。


そんな観察をしているうちに10時発の西表島大原港行きの乗船が始まりました。「離島に行く船は小さいのかな」などと思っていたのですが、確かに大きくはないけれど凄いエンジンを積んだ高速船でした。船尾に巻き上げる水しぶきの大きさにびっくりです。船室に入らず外にいたのですが、エンジンの轟音に耳がおかしくなりそうでした。


40分あまりの短い乗船時間で西表島に到着し、すぐにレンタカーを借りて仲間川遊覧に向かいました。マングローブが群生するジャングルの川を遊覧船で遡っていくのですが、石垣島とは違った意味で異国のような雰囲気です。“森林”ではなく、“ジャングル”というのはなかなか日本では体験できないですものね。天気予報では曇りだったのですが、西表に着いたころから晴れ始め、仲間川を遡るころにはすっかり青空で緑色のマングローブ林との対比が綺麗でした。
上流の船着場には日本最大で樹齢400年と言われるサキシマスオウの木があり、この木の根は板根(バンコン)と言われるそうで、板状になった不思議な物体(板根)が南国的で面白く印象的です。


その後、少し車を走らせて南風見田の浜へ。西表島の道は島を一周していないのですが、片側の行き止まりが南風見田の浜になっていました。ここは観光バスが入ってくるような道の広さではないので、大きな浜に他の人が一切いなくてまったくの貸切状態でした。もともとこの時期はオフシーズンだと思いますが、聴こえてくるのは波の音と鳥のさえずりと風の音だけ。青い空に緑の森に白い砂浜にエメラルドグリーンの海という、何とも幸せなシチュエーションを独占していました。


まったくの静けさを味わった後は、今度はまるっきりの観光地の由布島へ渡ります。ここは少しだけ離れた島に水牛の引く車に乗っていくのですが、離島と言っても砂浜で続いているようなもので、水深も10cmぐらいでしょうか。水牛が歩いていく横には電信柱が立っていて電線も渡っているので、何とも不思議な光景です。帰るころには電力会社の作業車が海を普通に走って渡っているのが不思議な景色でした。


このままホテルにチェックインしてもいい時間だったのですが、天気も良かったのでホテルの前を通り過ぎて星砂の浜に行きました。星砂を探す余裕はなかったのですが、ここも他に人がいなくて綺麗な海と景色を独り占めでした。砂浜に他に人がいないというシチュエーションは、何かとっても贅沢な気分になれますね。
南風見田の浜で島の道路の一方の端に行ったので、せっかくだから反対側の端の白浜にも行きました。のどかで時間がゆっくり時間が流れているかのような、そんな場所でした。


さて、この日の宿は今回の目的の一つでもある、日本最南端の温泉があるパイヌマヤリゾートです。ここには普通の温泉風呂のほかに、水着で入る外湯の露天風呂があります(ややこしいけれど、内湯には裸で入る露天風呂がある)。夕暮れの色が残る空を見上げながら、少しぬる目の露天風呂に入っていると、本当に極楽というか楽園です。すぐ横にはジャングルがあって、空は段々と暗くなっていく。お湯がぬるいので長く入っていてものぼせることなく、明るさの残る空がすっかり暗くなるまで1時間以上は入っていました。時々ジャングルの中から何かの動物の鳴き声が聴こえてくるのが、ちょっとだけエキゾチックでした。