西表島で

helguera2007-01-11

西表島のパイヌマヤリゾートに宿泊していたのですが、朝食後にまっすぐ浦内川へ。朝食後すぐと言っても、結構朝寝坊したので浦内川の遊覧船乗り場に着いたのは10時30分ぎりぎりでした。もう島の道も慣れたものです。端から端まで50kmぐらいなのですが、レンタカーのカーナビがなくても運転できます。だって、1本道ですからね。


この浦内川の遊覧船乗り場から河口方面を見たときの景色が綺麗でした。この時期の八重山諸島は曇りか雨ばかりと言われていたのですが、この日も抜けるような青空が広がっていて、赤い橋と青空とカラフルなカヌーが綺麗で綺麗で。この世のものとは思えない色合いです。


昨日は仲間川を遡ったのですが、今日は浦内川を遡って上流でトレッキングをします。船に乗るのは30分ぐらいですが、上流の軍艦岩船着場からジャングルの中を歩くこと45分で目的地のカンピレーの滝まで歩きました。基本的には歩きやすい遊歩道が整備されているのですが、ところどころ滑りやすい場所があったり倒木を潜り抜ける場所があったり崖下が覗ける場所があったりと、うっそうとしたジャングルの中を歩くのは未知の体験でした。シダの葉が生い茂り、ところどころでは木々の間から遠くの景色が望めるのですがほとんどの行程がジャングルの中を歩いていく遊歩道でした。


カンピレーの滝はそれまでのうっそうとしたジャングルとは違って、眺望も開けとても開放的な場所でした。滝と言っても落差の大きなものではなく段々と落ちていくタイウの滝でしたが、それでも気持ちのよさは格別でした。

滝の景色を満喫した後に、また45分かけて軍艦岩まで帰るのですが、滝付近の少し開けた場所でカラスが人の頭すれすれに低空飛行をするのです。自分だけでなく他の人にもやっていましたから、あれはカラスの遊びではないかと…。数少ない開けた場所で繰り返し人の頭をかすめて飛ぶなんて、他に理由を考えられないですよね。



浦内川の河口まで戻ってきてからの予定は特になかったのですが、とりあえず西表島の道路の端である白浜港まで行ってみました。本当は今回の西表島訪問で船でしか行けない船浮集落にも行ってみたかったのですが、やはり渡し舟の時間が合いませんでした。今日の浦内川のジャングルトレッキングを選ぶか船浮集落へ行くか、どちらかしかできなかったのですが西表島に心残りを残してしまいました。


帰るのは明日で今日も西表島に宿泊なのですが、明日は帰るだけなので今日中にレンタカーを返しに大原港まで行かなければならなかったのですが、少し時間が余ったので昨日行った南風見田の浜にもう一度行きました。今日も他に人はいなくて、広い砂浜を独り占め状態です。波の音と鳥のさえずりしか聞こえない、こんな砂浜を独占なんて贅沢だ。観光地に行って写真を撮ろうとすると他人が写りこまないように苦労するのですが、ここではそんな心配は必要ありませんでした。


大原港に戻りレンタカーを返し、桟橋のバス停で路線バスを待っていたのですが、西表島日帰り観光から帰る団体のバスが続々と港に帰ってきました。ほとんどの方が手ぶらか小さなリュックを持って船に乗り込んでいきました。そんな人達の中で路線バスを待っているのも面白い体験でした。
やってきたバスはどこかで見たことのあるカラーリングのバスです。たぶん都バス(東京都交通局)の払い下げのバスじゃないかと…。でも、乗ってびっくりなのが路線バスなのにラジオが流れているのです。これもちょっとカルチャーショックでした。


ホテルに戻り今日も水着で露天風呂に入りました。青空の名残りと暗闇が鬩ぎ合う時間帯でしたが、昼は人間の時間で夜は獣の時間、そんなことを感じさせるジャングルと隣り合わせの温泉露天風呂です。獣の鳴き声が遠くから聞こえ、頭上をこうもりのような鳥が飛び去っていく。たぶん100m四方の中の人間の数と獣の数を比べたら、圧倒的に獣の方が多いのでしょうね。東京や埼玉では考えられないようなシチュエーションですけれど。