ヴェルディ - C大阪

helguera2007-03-21

味の素スタジアムに行ってきました。
味スタへ行くのは久しぶりでした。昨シーズンはヴェルディの試合を国立霞ヶ丘競技場国立西が丘サッカー場で見ていたので、飛田給駅で降りたのは1年半ぶりになります。J1を降格した年の、やはりセレッソ戦に行ったことを覚えています。あのシーズンは辛かったです。ほとんどの試合を負けか引分けでしたからねぇ。


今年は勝ち試合がたくさん見られそうなヴェルディですが、開幕の国立競技場と違って客足が鈍かったです。スタジアムには試合開始1時間半前に着いたのですが、客席はまばら。『これでは4,000人ぐらいしか入らないのではないか…』と心配するほどでしたが、開始間近になってようやくバックスタンドも埋まり、最終的には8,000人を越えました。開幕の17,000人には敵いませんが、今日の8,000人は一体感がありましたよ。詳細は後で。


今日はスタジアムに望遠レンズを持って行きました。『試合の前半は全体を見ることなく名波選手だけをひたすら追いかけて、後半は全体を見よう』なんてことを考えながら行ったのですが、予定通りにはいかないもので。
試合開始から全体を見ないでひたすらカメラのファインダー越しに名波選手を追いかけていたのですが、どうも名波選手にボールが入らないのです。セレッソの攻撃を受け止めてマイボールになって、名波選手がボールを受ける体勢をとりながら前に進むのですがボールは来ず、少しフィールどをセレッソゴール方面に走るといきなり急ターンをして自陣方向に戻る。こんな動きの繰り返しでした。相手ボールの時も味方ボールの時も頻繁に首を振って周囲を確認し、半身の体勢をとりながら小走りに移動する姿は確認できるのですが、とにかくボールが来ないのでボールを蹴る場面が見られないのです。『これはヴェルディが試合全体で押されているんじゃないの?』と思いながら少しファインダーから顔を上げてみると、やはり押されていました。


ヴェルディはいつもの通りの4−4−2で大野選手と佐藤選手が入れ替わっただけの見慣れたフォーメーションですが、セレッソはどうも4−3−3のように見えました。それでヴェルディボールの時にヴェルディの4バックの前にセレッソの前の3人が早めにプレッシャーを掛けてきて、ヴェルディペースのボール回しを許しません。そこで奪われるほどの寄せではありませんが、ヴェルディのDFのパスまわしの方向を限定してしまうので、ヴェルディはサイドにボールを運ぶか苦し紛れに前に放り込むだけで、いつものヴェルディのペースが掴めないようでした。そんなことで、ヴェルディの中盤中央にいる名波選手やゼ・ルイス選手に良い形でボールが入らないし、ボールが入っても余裕を持って前を向けない。試合としても苦しい展開だし、名波選手の姿を追いかけている私にとっても苦しい試合でした。『セレッソの守備の出足が60分ぐらいで止まればヴェルディがペースを握れるし、90分続いたらセレッソの試合だな』と思わせる前半でした。


しかし、そんなヴェルディにとって息苦しい試合を動かしたのは、イエローカードを連発したこの日の主審でした。全部で10枚もイエローカードを出した今日の主審ですが、ヴェルディが貰ったのは前半の3枚だけで、後半はうまく主審のレベルにアジャストしてきたヴェルディが後半のペースを握ります。
前半のヴェルディの3枚のイエローカードもスタジアムで見ていると『今のがイエロー? ファールでもないだろ!!』とイライラする主審のジャッジでしたが、おかげで試合がこちらのモノになるとは思いませんでした。後半の25分前後のセレッソゴール前の密集で、セレッソの選手がこの試合2枚目のイエローを貰い退場。主審のレベルにアジャストできたヴェルディできなかったセレッソ。これで前半はセレッソのものだった中盤を制することができたヴェルディがいつものボールまわしを取り戻し、セレッソゴール方向にジワジワと寄せていきます。そして後半の35分、セレッソゴール前の混戦でヴェルディの選手が倒されPKを得ました。これをフッキ選手が落ち着いて決めて先制しました。


ここからはさらにヴェルディのペースで、攻勢に出てくるセレッソの裏を取り始めました。そんな後半の41分、右サイドをフッキ選手が突破します。フッキ選手一人に対しセレッソの選手が2人付いていましたが、その2人を引きずりながらセレッソゴールに突進します。しかし右足でボールを持っていたのでどうするのかなと思いながら見ていたのですが、強引に切り返して左足でシュートを撃つのかと思いきやそのまま右足でDF2人の間を通してクロスを入れました。びっくりしましたが、そのコース上にいた船越選手が落ち着いて流し込んで2点目を追加して試合を決定付けました。


そいて2−0となってからの時間帯ですが、ヴェルディのゴール裏の声に合わせてバックスタンドからも自然と手拍子が発生しました。最後の5分間はバックスタンドも手拍子をずっとしていましたよ。開幕の国立に比べると半分の観客数でしたが、あんなバックスタンドの雰囲気は久しぶりに見たような気がします。このペースで今シーズンのヴェルディが躍進すれば、きっともっと良い雰囲気のスタンドになるのではないかと希望の持てるラスト5分間でした。


90分の試合時間のうち60分間はセレッソの思い通りの試合だったと思いましたが、結果としてはきっちりと勝ち点3をゲットしました。
これであと、勝ち点90。