シリア戦後 会見

テレビで見ているとピッチ全体が分からないし、局面局面で「もっとできるだろ!」と理想を追い求めてしまうのかもしれません。現地の気温や風の雰囲気など、やはり現実が見えない分だけ理想主義になっちゃうのかもしれません。二次予選の結果だけを見れば4戦全勝で早々と突破は決めてしまい、まったくもって申し分のない結果です。ただ、もっとできるだろうと思わせてくれるチームでもあるんですけれどね。


シリア戦後 反町監督会見 スポナビ

――後半ペースが落ちた印象があったが、ハーフタイムはどういう指示をしたのか。また、後半の戦い方をどう見ているか

 前半から少しまどろんだようなゲーム展開だと感じて、目を覚まさせないといけないと思い、ハッパをかけました。攻撃面で2つ(のポイント)をもうちょっとしっかりと徹底させて、ディフェンス面では(シリアの)前線の3人のカウンターをしっかりと留意させたつもりだったんですが、ボールの動きが悪くなって、1つずつ余計にボールを持ってしまうことが多かった。それによって、自分たちで自分たちのリズムを壊してしまった。前半の方がシンプルにボールを動かせていたと思います。


――それは慎重になりすぎたのか、心にゆとりが生まれたのか

 慎重になったということはないです。もっと自分たちから行動を起こせという話をしていましたから。ただ、あまり変わらなかったですね。原因を追求して、ボールの出し手ともらい手の2人だけの関係になっていたので、そこを話したんですが、なかなか改善されませんでした。

私が見ていて「戦えていない」と感じてしまう点と同じでしょうか。ボールをひとつ持ってしまうというのもそうなのですが、常に最後のシュートが意識されていないというか、貪欲さが感じられない。それは守備でも同じで「奪ってやる」という強烈な意欲は感じられなくて、「とりあえず、行っとく?」というようなプレーに見えてしまう。
”闘争心”が感じられないチームに見えてしまいます。

――まどろんだようなゲーム展開ということだが、具体的には

 例えば、球際の争いで強さがない。それと自分からアクティブに動くことが少なかった。切り替えも遅かった。例えば、守から攻の切り替えは早いんですが、攻から守の、サッカー選手にとっては一番課題が多いところの切り替えが遅かったかなと。下を向く時間が長かったですね。

これは選手たちの意識の問題なのか、それともフィジカルコンディションの問題なのか。どちらにしろ、監督とチームスタッフの腕の見せ所です。もちろん、選手自らがやることが理想ですが、その部分は日本人選手たちの苦手な部分だと思うので、やはりコーチングスタッフがどのように選手の性格的個性を組み合わせてチームを作るのかが気になります。