ナビスコ杯 大宮 - 清水

helguera2007-05-09

駒場スタジアムへ行ってきました。
日中の埼玉県の天気は真夏じゃないかと思わせるような熱気に満ちた熱さだったのですが、さすがに夕方6時を過ぎると少し涼しくなり、キックオフの午後七時には半袖でちょうど良いかやや寒いぐらいの絶好のサッカー日和になりました。平日午後七時試合開始のナビスコの試合ということで、スタンドの客足も鈍かったのですが、試合のほうも出足が鈍かった。


前半の45分間は両チームともまったく眠っているような試合でした。やや清水が押し込んでいるようにも感じましたが、それでも得点を予感させるようなチャンスは数えるほどで、大宮に至ってはチャンスがあったかどうか。本当はスタメンの大宮のFWエニウトン選手の惜しいオーバーヘッドシュートなどもあったのですが、それについては後で。
たぶん大宮サポと清水サポの方々にとっては前半を見てもまったく違う感想になるのだと理解していますが、他サポの自分には耐え難い前半の45分間でした。まぁ、ヴェルディの試合のつまらなさも、きっと他サポの方からすれば似たようなものでしょうけれど。


さすがに後半はホームの大宮が前半よりも攻勢を仕掛けました。後半開始早々にはこの試合ではまったく消えていた小林大悟選手(比喩的な表現ではなく、本当に目立たなかった。自分は小林大梧選手は出ていないと思い込んでましたから、それぐらい目立ちませんでした。)に代えて小林慶行選手を投入し、ようやく大宮の攻撃に高さができました。大宮の前線はエニウトン176cm、吉原170cm、藤本168cmと、いくらサイドからクロスを上げても、清水のゴール前で競り勝てそうな予感はしませんでした。エニウトン選手のオーバーヘッドは2本あったのですが、そもそもこの前線の面子に対して高いボールを入れている時点でノーチャンスだと感じていました。「もっとDFとGKの間に早いタイミングで低いクロスを入れればいいのに…」と思いながら見ていました。


しかしサッカーとは分からないもので、その大宮の低い前線がヘディングで得点してしまうのだから、怖いです。大宮の先制の場面は珍しく攻撃に人数を掛けて、中央の枚数も足りていて、また後方からの押し上げもあり波状攻撃を掛けての見事な先制点でした。最初の競り合いでは清水の高さに負けたものの、そのこぼれ球を押し上げてきた大宮の選手が拾ったことが大きかったと思います。見事な波状攻撃でした。


今日の低調な試合のリズムだったらこのまま大宮が押し切るかなと思い始めた後半の35分過ぎ、一瞬の隙を突いて清水が同点にしてしまいます。清水の得点は逆サイドのゴールで遠くてよく見えなかったのですが、本来なら大宮のDFレアンドロ選手が守っているはずの場所なのに、そこにぽっかりと大きな穴が…。そこに入り込んだ清水の選手が落ち着いて決めてあっという間に同点になりました。この場面ではレアンドロ選手が直前の清水の攻撃に対応して前に詰めた場面で誰も後方をカバーしていないようにも見えましたが、この場面以外でもレアンドロ選手はスルスルっと上がってしまうので、今の大宮のチーム事情を考えるとしっかり守ったほうが良いのではないか、などと思いながら見ていましたけれど。


そこから先はもう清水の押せ押せムードで、終了間際のCKから西澤選手が決めて勝ち越し、清水の見事な逆転勝利となりました。清水サポにはたまらない試合となり、ホーム大宮サポにとっても逆の意味でたまらない試合になってしまいました。
私にとっては前半と比べれば後半の45分間は面白かったですし、特に後半の30分以降は草津から帰ってきた島田裕介選手のプレーを見ることができたので、個人的には大満足の試合となりました。左足のテクニックを堪能できたのは嬉しかったのですが、手頃な距離からのFKが1本もなかったのは残念でした。大宮の監督の嗜好は良く分かりませんが、この苦しいチーム状況ならワンプレーで局面を打開できる島田選手をもっと使えばいいのに、と思ってしまいます。まぁ、個人的に見たいだけなのですけどね。