日本 - オーストラリア

PK戦とはいえ、勝って良かったですね。
世の中では1年前のリベンジと言われていますが、個人的にはやはりお互いに違う監督で違うチームだと思うので、例え今日勝ったとしても1年前のリベンジというのは違うなと思っていました。もちろん2回続けて負けることは耐え難いことだし、勝てとは強く念じていましたが、ワールドカップの悔しさは次のワールドカップまで晴らせないと思うし、あそこで全世界に配信されてしまった最後の10分間は今日の勝利で消せるものでもないですし…。それでも勝って良かったけど。


ハノイの気候に慣れている日本がハノイの気候に慣れていないオーストラリアを時間の経過とともに押し込んでいくというのは予想通りでしたが、オーストラリアに退場者が出るというのは意外な展開でした。お互いに11人いて、イーブンな状況で攻め合うのなら運動量の差の影響が徐々に大きくなるでしょうが、オーストラリアが1人少ない状況で攻めを捨てて守ることを優先するのなら、運動量の差の影響が小さくなってしまいますよね。退場してからのオーストラリアに対し日本が攻めあぐねる状況は、まるでグループリーグのどれかの試合のリプレイを見ているかのようでした。延長の後半に入ってからは少しミドルシュートの意識も出てきましたが、もうちょっとミドルシュートを狙っても良いのではないかと思いました。以前の試合で隣にフリーの選手がいたけれどミドルシュートを狙ったことにオシム監督がチクリと言いましたが、あれが「ミドルシュート禁止令」のようにチームに効いてしまっているのでしょうか。


それにしてもPK戦ですが、川口選手が見事に2本止めてくれました。日本の一番手に中村俊輔選手が出てきた時にはPKの弾道が上に外れていく場面が一瞬頭をよぎりましたが、そんな心配はまったく杞憂で矢のような弾道でゴールネットに突き刺さりました。高原選手が外したのはご愛嬌って感じでしたが、中澤選手がきっちりと決めてくれたからこその余裕ですね。
その高原選手ですがオーストラリアに先制されて嫌な雰囲気になりかけたところで、あっという間に同点となるゴールを決めてくれたので、本当に感謝感謝です。あの一瞬の早さは他の日本人選手のプレーからは感じられないキレを感じました。凄みがありました。
とにかく、勝って良かった。