カメルーン戦 選手発表会見

いや、相変わらず面白いです。面白すぎる。
カメルーン戦メンバー発表 オシム監督会見 スポナビ

まじめに話をしよう。カメルーン戦のメンバー選考のリストだが、次(9月)にオーストリア遠征も控えているので、基本的にはアジアカップのメンバーを元にしている。もちろん、アジアカップに選ばれていない選手に関しても(選ぶことが)ないわけではない。ただ、アジアカップに参加していたメンバーのグループは信用してよいと私は考えている。
(中略)
きょう発表したメンバーと、まだ発表していないメンバーがいる。とりわけアジアカップに連れて行った選手、そうでない選手、攻撃的なポジションの選手たちについては申し上げておかなければならない。おそらく何人かは(カメルーン戦までに)新しい名前が入るだろう。しかし、最終的に誰になるかはまだJリーグの試合が2節あるので、その結果を待ちたいと思っている。それは、実際的な理由からでもある。1試合だけ見るのでは足りない。つまり、その試合だけでアピールができた、できないという判断では十分ではない。ただし3試合待つのでは少し長すぎる。それ以上にけがをする危険が高まる。だから、2試合、最低土曜日まで様子を見ようと。その時点でもっとはっきりとしたビジョンが見られると思う。

1試合では足りないし、3試合では多すぎるというくだりが、オシム監督の考え方が垣間見えるようで面白いです。代表の発表のタイミングとそれがリーグ戦に与える影響。早く発表しすぎれば選手が代表戦の前に怪我をしないようにと緩めるかもしれないし、1試合だけ残しているとハッスルしすぎるかもしれない。2試合に渡ってコンスタントに調子の良いFWを選ぶよと言う分かりやすいメッセージです。


ただ、それにしてもなぜ記者会見がこのタイミングなのか。

(田嶋)
記者会見については(報道陣の)皆さんに対してのこともあり、開いたと聞いています。この12人だけの発表でいいのかも話し合いました。オシムさんが常に言うのは、Jの選手にモチベーション持たせたい、残り2試合でどれだけ頑張れば、ここ(A代表)に入れるかもしれないことを含めて、活性化も狙っているということ。そのため、あえてこうした形をとらせていただきました。


次に、親善試合としての位置付けについて、ここも面白いです。

客観的に見ると、カメルーン戦は選手に経験の場を与えるという意味で重要。ワールドカップ(W杯)のアジア予選には、カメルーンのようなチームはいない。オーストリアやスイスのようなタイプのチームもいない。つまり、W杯予選の対策のための試合ではなく、選手のクオリティーを上げるのに、よい機会となるだろう。カメルーンは確実に強豪で、強い相手だ。選手にとっては、よいチャレンジの機会となる。ただし力の差を考えると、オーストリア、スイスの方が近いので、試合内容としては、そちらの方がよいものになるかもしれない。

この言葉そのものではなく、裏を考えてみると「今回以降の親善試合は選手のクオリティを上げるのに良い機会だが、アジアカップはワールドカップ予選の対策のための試合だった」ということでしょうか(笑)。


また、U22との関係についてですが、私も日本人ですからオリンピックの存在感の大きさは充分承知していますが、サッカーに関してはそろそろ五輪予選の公式戦よりもフル代表の親善試合が優先されるようになってもいいのではないかと思っています。
選手にとっても五輪予選に出るよりも、チャンスがあるなら例え親善試合とはいえフル代表の一員としてカメルーンとやってみたいのではないでしょうか。

 私は日本人ではないので、なぜそれほど五輪にこだわるのか理解できないが、日本人の気持ちは尊重しようと思う。五輪の本大会に出場するのが大事だということは理解している。それに今回は、A代表は公式戦ではなく親善試合である。ただ、同じ日に試合があることは残念だ。つまり、若い年代の選手をA代表に呼べない。カメルーンという強豪と戦う際に、1人でも2人でも若い選手が一緒にプレーできれば、彼らにとっては貴重な経験の場になっただろうと思う。カメルーン戦は、特に若い選手にとっては経験だけでなく、選手としてのレベルアップのチャレンジの場として迎えることができればよかったと思う。

そして、最大の注目はココ。発汗さんサッカーキャストのゲストに来ていただきましょうか(笑)。

少し話は変わる。これまで記者会見はサッカー協会が主催してきたが、逆に皆さん方のグループ、記者クラブでもいいのだが、記者の皆さんたちが主催、イニシアチブを取って、アジアカップでどういうことがあったのか話をする会見を開こうという提案がなかったことが私は非常に残念だ。私は、何か説明しなければならない責任を感じている。同時に皆さん方が書いた記事、あるいは持っている印象について、私たちに伝える責任もあるのではないだろうか。
(中略)
今日、私はアジアカップの話をする会見があってもよかったのではないかと言ったが、今の質問はそういう会見が開かれたときにもっと詳しく聞いてほしい。つまり、二言三言で片付けるには時間が足りない。例えば、個人的な能力とは何かということから説明しなければいけない。つまり、開かれなかったアジアカップについての総括の記者会見がまたあれば、その時にお話しする。

時間はたっぷり取りまっせ、監督(笑)。