3者3様

ほとんど迷走状態で天皇杯以降更に混迷の度を増しているベストメンバー話ですが、3者3様というか、支離滅裂というか。


日本サッカー協会 川淵会長
川淵キャプテン認めた「カップ戦よりJ」 ニッカン(2007年10月9日10時2分の記事)

天皇杯について「カップ戦は仕方がない」と話した。10日に試合を控えるJ2上位クラブがスタメンを大幅入れ替え。1位札幌から4位仙台まで4クラブがそろって敗れた。明らかにJリーグ優先の戦い方だが、天皇杯を主催する日本協会のトップ自ら「3日後に昇格のかかる試合があるなら、そちらを重視するだろう」と理解を示した。

JリーグナビスコカップはJリーグがやっていることですが、天皇杯を軽視することを天皇杯を執り行っているサッカー協会会長自らが認めるとは、何たる太っ腹。


Jリーグ 鬼武チェアマン
鬼武チェアマン天皇杯軽視NO! ニッカン(10月10日の記事)

川崎FがACL準々決勝、セパハン戦の合間の柏戦(9月23日)で8人を入れ替えたことに端を発した騒動の中で同チェアマンは、ベストメンバー規約に従う以前に、ベストを尽くす精神こそが重要と幾度となく強調してきた。だが、天皇杯軽視とも受け取れる今回の問題について、日本協会の川淵キャプテンが8日に「負ける前提ではやっていない。問題にはしない」と不問に付したことで、天皇杯の位置づけがあいまいになってしまった。事態を重く見た鬼武チェアマンは、天皇杯もリーグ戦と同様との認識を示すことで、天皇杯軽視の流れを寸断。今回の当事者である札幌、東京V、京都、仙台からは今後、事情聴取する可能性も出てきた。

サッカー協会会長自らが「しょうがない」と言ってしまった問題に関して、天皇杯には直接関係ないリーグの責任者が待ったをかける、何という不思議。


Jリーグ 犬飼専務理事
犬飼専務理事が「最強チーム」理解求める ニッカン

犬飼専務理事が、アジア・チャンピオンズリーグを控えた川崎Fがリーグ戦で8人の先発を入れ替えた問題について報告。J規約にもある「最強チームによる試合参加」の精神について理解を求めた。同専務理事は「(各実行委員に)理解していただいたと思う」と手応え十分に話していた。

理解はできるけれど、クラブにとっての優先順位がどうかという問題ですねぇ。


川淵会長の考え方は、「Jリーグ = ナビスコカップ > ACL >>>>>> 天皇杯」ということのようですが、各クラブが普通に考えるならクラブワールドカップができた現在、「ACL > Jリーグ > ナビスコカップ > 天皇杯」でしょうね。リーグ戦で優勝や降格の可能性がないクラブに関してはナビスコカップ天皇杯の価値が上がると思うのですが、それこそ各クラブの台所事情次第ですから、一括して語れる問題でもないですし。
マチュアじゃないのですから、「すべての試合で全力でいく」ことで全てを失っては元も子もないわけで、戦力が豊富にあるクラブならいざ知らず、戦力の薄いクラブこそ一点に集中して突破しなければ道は開けないような気がします。

この日、各クラブの社長を集めた実行委員会でJリーグの犬飼専務理事は、サッカーくじ「toto」の対象となっていることなどを理由に挙げ、ベストメンバーで戦う意味をあらためて説明。

メンバー構成に文句を言う理由にtotoの結果に対する影響を挙げるなら、下手くそな審判こそもっと勝敗に影響を与えているんじゃな…(以下自粛)。