ACL決勝 浦和 - セパハン

helguera2007-11-14

埼玉スタジアムに行ってきました。
浦和レッズの皆様、浦和サポの皆様、ACL優勝おめでとうございます。
日本ではその難しさに比べて知名度や優先度が低く見られてしまうACLですが、それを優勝するというのは本当に凄いことだと思います。Jリーグでさえベストメンバーだなんだといって足を引っ張りかねない状況の中で(もちろんチャーター機を出すなどの協力もしていますが…)、リーグでも首位を走りACLも最後まで勝ち抜いてくるというのは、何度言っても言い足りないくらい凄いことだと思います。本当におめでとうございます。


今日の埼玉スタジアムの決勝のチケットはオークションなどでも値上がりするプレミアムチケットになってしまったようで、浦和サポでない私が行っても良いのかどうか悩みましたが、やはりACLというアジアのクラブチャンピオンを決める大会で日本のチームが決勝まで進むことはこの先また何年もないのではないかと思い、埼玉スタジアムに行きました。浦和の勝利でACL優勝という歴史的な場面に立ち会うことが出来て、本当に幸運だと思っています。59,000人を超える観衆に包まれた埼玉スタジアムは外の世界とは異次元の盛り上がりで、とても素晴らしい雰囲気でした。5万人以上の人間が作る”場の雰囲気”というのは、やはり大きな力を持つものだと改めて実感しました。


試合については、セパハンの選手たちの”足元の技術の確かさ”が非常に目に付きました。日本人選手がトラップの際に足元に納まらず浮かしてトラップするような早いパスでもピタリと足元に納めるし、ドリブリやキープなど簡単には相手に渡さない。相手に渡さないことは凄いのですが、日本のサッカーのリズムに比べるとセパハンの選手がボールを持った時に味方の選手に渡すタイミングも遅いのが気になりました。大雑把に言うと個人の技術の確かさならセパハンの選手の方が上回り、味方同士で使い使われたりすることやスペースの使い方では浦和の選手の方が上回る、そんな感じでした。


永井選手の先制によりリードを奪った浦和でしたが、後半はかなりセパハンに押し込まれました。セパハンの攻勢が続き「このままじゃ浦和やばいかも…」という雰囲気が漂いだした時間帯に、セパハンの何気ないバックパスをGKがトラップミスをして浦和のコーナーキックとなり、「逆にこれはセパハンやばいよね…」と思ったコーナーキックのこぼれ球から浦和が追加点を挙げました。さすがにこの2点目でセパハンの戦意も薄れてしまい、後は浦和が大人のロスタイムの使い方をしながら危なげなく試合を終了させました。セパハンが追いついて同点となっていたら試合の行方も分からなかったかもしれませんが、足元の技術のうまいセパハンの選手たちの中でのGKの足元のミスが勝敗を大きく左右したのは皮肉な結果でした。


主審の笛が吹かれ両チームの選手が中央に集まりましたが、セパハンのGKは最後まで自分のゴールの前から動けないようでしたが、浦和のGK都築選手が声を掛けに行った姿が印象的でした。印象的といえば試合終了間際に岡野選手が3人目の交代選手としてピッチに立った時には何かグッと来るものがありました。リードした試合の時間稼ぎの意味もある交代かもしれませんが、苦しかった時代を知っている岡野選手が決勝のピッチに立ち優勝の瞬間を迎えるというのは、何だか特別な想いを感じてしまいました。
表彰セレモニーなどは見ないで席を立ちましたが、シャトルバスに乗って帰る途中の浦和駅前も大変な騒ぎになっていました。今夜の浦和市街は一晩中お祭り騒ぎでしょうか。