ウズベキスタン - 日本

仕事終わって奮発してタクシーで帰宅しテレビの前に座ったのが試合開始15分前でしたが、うーん。
まあ、試合が終わっての率直な感想は負けゲームを良く引き分けたなという感じです。引き分けの試合に判定勝ちがあるのなら今日の試合の勝者は途中息切れしたとはいえウズベキスタンだったでしょう。日本にとってはアウェイでの最低限の仕事はしたといったところでしょうか。


試合開始直後からホームのウズベキスタンは大歓声に後押しされてか積極的に前に前に来ていましたね。過去の戦跡も今までの公式大会での結果も圧倒的に日本のほうが上だと思いますが、実際にサッカーの”巧さ”としては日本とウズベキスタンにはほとんど差がないように感じました。特に両サイドともタッチライン際の攻防ではウズベキスタンの前進力が上回り、日本のサイド攻撃は寸詰まりになる、そんな場面が何度も見られたと思います。もちろん日本の同点弾はサイドからのクロスでしたが、空いたスペースを使うのは日本のほうがうまいけど、閉じたスペースをこじ開けたりすり抜けたりするのはウズベキスタンのほうが圧倒的に上手でした。本田△や長友選手がいるときの日本代表は中央で起点となるタメをつくりサイドを駆け上がった選手がかき回していたように思いますが、この試合では中央でもサイドでも分が悪かった。セカンドボールもウズベキスタンにほとんど拾われていたし、やはり引き分けでラッキーという試合でした。唯一つけ込めそうな隙はウズベキスタンのDFラインのマークの甘さでしたが、そこを狙うでもなく。


日本サイドから試合を見ると、まず前半は阿部を入れて長谷部を上げたスタメンがうまく機能せず、後半投入の清武も流れを変えたとまでは言い切れず、ハーフナーの投入はまわりの選手にハーフナーを生かす意識が低すぎて機能せず、試合を閉めにきた槙野選手が仕事をした、といった流れでしょうか。これだけうまく機能しなくても引き分けたのだから、今の日本は強いっちゃ強いんだと思いますけど、それも川島選手のおかげかと。本田がいない中での中央とサイドの攻撃の比率やペナルティエリア内まで持ち込むか思い切ってミドルシュートを狙うかのメリハリ。その辺りのバランスの答えをまだ手探りで探しているような印象です。サイドで攻撃が手詰まってしまうくらいなら、もっとハーフナーの高さを使っちゃえばいいのにと思いますが、短い距離を足元でつないで相手のDFラインをすり抜けていく良かった時の攻撃の幻影が消せないのかなとも思います。


フィジカルコンディションを考えればアウェイの日本のほうが圧倒的に不利な状況だったはずで、そんな意味では引き分けでもしょうがないし、しょうがないどころかOKという試合かもしれません。ただちょっと残念だったのはピッチ上の選手の動きやパスなどから、こうやって相手を崩すんだという強い意図が見受けられなかったこと。試合の結果は勝負事だからどちらが勝つかはやってみなければわからない。仮に負けたとしてもピッチ上の選手達からこうやって攻める、こうやって守るという意図が感じられれば割り切ることもできるのですが、今日の試合からはいまひとつ感じられないまま時間だけが過ぎていったように思います。フィジカルの問題や監督の選手起用やピッチ上の選手達の意思疎通など、どこに修正点があるのか分からないけれど、ちょっと悪循環に陥りかけている気もします。ちょっと心配。





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