ランス・アームストロング

荒ぶる男。希望。不屈の闘志。
今までのランスをあらわすとしたら、こんな言葉だったのでしょうか。でも、引退を表明してのぞんだ今年のツール・ド・フランスでは、新しい言葉が加わったような気がしています。
優しさ。


以下の言葉はこの本の見開きに書いてある言葉です。

人生の絶頂にあった超一流選手を襲った悲劇。発見された睾丸癌は肺にも脳にも転移し、彼の命を脅かした。身を灼かれるような苦しい闘病生活の果てに彼の生殖機能は失われ、鍛え上げられた筋肉は消え去った…。
しかし、挫折と喪失感に満ちた迷える日々を越え、彼は再び走り始める。23日間、4000キロにわたる地上で最も過酷なスポーツ・イベント、ツール・ド・フランス優勝を目指して…。

ここから7連覇を達成して、さらに強さだけでなく優しさや深さまで感じさせる選手になってしまったこと。
来年のレースが始まったときに、私たちは本当の喪失感を味わうのでしょうね。